こんにちは、オタ助です。
前回記事までで、「不動産投資の基礎知識」、「メリット・デメリット」、「不動産バブルは遠からず崩壊する」などということをお話してきました。
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「不動産投資の危うさ」やサラリーマンやOLさんが陥ってしまう「不動産投資の罠」などについては随分とご理解頂けたと思います。
あらら。「収入の複線化」を考えることは大切ですが、それは絶対ダメですよ。その売り込まれている利回りはぜんぜん違うんです。
筆者のスマホにも1週間に1回程度は投資マンションの営業電話がかかってきて、バカのひとつ覚えのようによく高利回りを謳ってます。
その度に…。
「表面利回りじゃなくて実質利回りで話してくださいよ〜❤︎」
「その規模のマンションでしたら年間の必要経費は○○ですね〜♪」
「詳しい数字でお話しましょうよー。」
と一気に畳み掛け、営業電話を撃退しています。
(実話です。実際は撃退では無く「ガチャ切り」されてます。笑)
はい。そうなんですよ。営業さんも「表面利回り」と「実質利回り(手取り利回り)」のどちらもキチンと説明してくれれば聞く耳も一応は持つんですけど、「表面利回り=利回り」という話し方をしてきますので、ちょっとだけイラっとしちゃうんですよね。
わからない人は引っかかっちゃいますし、そもそもそこはちゃんと説明する義務があると思うんです。プロなんですから。
さて。ちょっとだけ個人的な感情を出してしまいましたが、今日はその「表面利回り」と「実質利回り(手取り利回り)」について詳しく解説していきたいと思います。
なんとなくややこしい印象を持ってしまったかもしれませんが、ぜんぜんそんなことありませんので安心してくださいね。
それではさっそく解説していきましょう。
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不動産投資における最大の罠「利回り」
軽く前述しましたが不動産投資における利回りには「表面利回り」と「実質利回り」というものがあります。
それぞれわかりやすく解説していきますね。
表面利回りとは
まずは表面利回りです。
表面利回りの計算式は以下になります。
表面利回り=賃料(1年間の家賃収入)÷購入価格(投資金額)×100 |
実際に例を挙げてみましょう。
売値:4,000万円
賃料:432万円(家賃6万円の部屋が6室という意味です。)
この場合の「表面利回り」は「10.8%」になります。(432万円÷4,000万円×100)
要はこの数字が前述の「営業さん」などが謳っている「利回り」です。
つまり価格が4,000万円の物件で「満室時想定利回り10.8%」と書いてあれば、「年間家賃収入が432万円ですよーっ」と言っているわけです。(4,000万円×0.108)
本当にこの数字でしたらすごいですよね。9年数ヶ月で回収です。(つーかありえません。笑)
ですよね。
まず、ここには「諸経費」が一切含まれていないんです。
「そんなアホな。」という感じではないですか?
この数字を鵜呑みにしてしまい、「は…。話がチガウ…。」となってしまうわけです。
諸経費とは
諸経費とは一般的に以下のものになります。
- 仲介手数料
- 登録免許税、司法書士報酬
- 不動産取得税
- 固定資産税
- 印紙税
- 火災保険、地震保険、団体信用生命保険
- 融資の各種手数料
購入価格のおよそ「7%程度」が諸経費としてかかると言われていますが、ジツはこれも実態とはかけ離れている場合があります。
上述の諸経費の中で大きな割合を占めるのが①〜③ですが、このうち不動産の「固定資産税評価額」が高いと②③は連動して高くなっていきます。
つまり、「固定資産税評価額」が高い物件を購入した場合は7%とは限らず、それよりも高くなることがあるんですね。10%を軽く超えることもあります。
その通りです。4,000万円の10%って400万円ですからね。
ほぼ年間家賃収入額と一緒ということです。
ただ…。
数歩譲って、諸経費に関しては「物件そのものとは関係無いだろっ」と言われればそうなのかもしれません。
し か し 。
それよりも怖ろしく深刻な問題があります。プロである仲介業者がここをきちんと説明しないのはフェアじゃありません。
その問題とは物件の「リフォーム代」です。
もちろん新築物件を購入するのであれば最初は関係ありませんが、結局後々は発生するものですし、一般サラリーマンがそう簡単に新築物件を購入出来るわけでもありませんよね。
多くの場合は中古物件で検討を始めるはずです。
この「リフォーム代」が諸経費の総額を上回ってしまうケースもザラです。
その通りです。しかしさらに費用はかかります。
それは「ランニングコスト」です。
ランニングコストはどれくらいかかる?
いざ不動産投資を始めようという時はその「ドキドキ感」や「将来に向けた皮算用」のせいで、イニシャルコストのことばかりに意識が向かってしまいますが、むしろ最初の段階でしっかりと計算しておかなければならないのはランニングコストのほうです。
ランニングコストを加味して利回り計算するのは、至極当然のことです。
毎年必ずかかる「固定費」ですからね。
ランニングコストには以下のものがあります。
- 固定資産税
- 火災保険、地震保険、団体信用生命保険
- 元金返済、金利支払い(融資を受けた場合)
- 管理費(自主管理の場合は発生しない)
- 電気代、水道代など(物件によっては発生しない)
- 修繕積立金、管理費(区分では必須)
上記項目で必ずかかるのは①②の「固定資産税」と「保険」です。
保険に一切加入しないという人はいないはずです。
建物構造が「重量鉄骨」や「RC(鉄筋コンクリート造)」または「SRC(鉄骨鉄筋コンリート造)」ですと、①の固定資産税は大変大きな額になります。
一般的には家賃の1ヶ月分などと言われていますが、これはあくまでも目安になります。
木造や軽量鉄骨の場合は比較的安価にはなりますが、そもそも入居者が入りづらいですので本末転倒になってしまいますよね。
④〜⑥については「区分(マンションの一戸を購入する場合)」の場合必須です。
そうなんですよね。実際に不動産投資を始めた「サラリーマン大家さん」でもこの辺りのキャッシュフローがわからなくなってしまって、後回しにしてるうちに時間だけが過ぎて、後々泣くハメになっている人はたくさんいるんです。
不動産投資の正しい利回り計算
では、ここまでの話を踏まえた上で「正しい利回り計算」、つまり「実質利回り」の計算方式を覚えておきましょう。
実質利回り=
(賃料ーランニングコスト)÷(購入価格+諸経費+リフォーム代)×100 |
こちらが正しい「利回り計算」になります。
利回り計算をする場合はこの辺りまで突っ込んで計算しないと痛い目を見ることになりますので是非ご注意くださいね。
不動産投資の表面利回りに騙されるな! まとめ
いかがでしたか?
本日は「不動産投資の表面利回りに騙されるな!そんな旨い話があるわけない!」と銘打ち、不動産投資の「利回りの罠」について詳しく解説してきました。
当たり前と言えば当たり前の話ですが、ここを加味して考えることは不動産投資においてはとても重要なことです。
とは言いつつも…。筆者はどこまで行っても「不動産投資」には大反対です。
ちょっとでも興味を持ってセミナーなどに行こうものなら、言葉巧みに踊らされて身ぐるみ剥がされてしまいますよ。
「収入の複線化」や「将来のための資産形成」の方法は他にたくさんあります。
片手間でラクして不動産投資でガッポリなどという考えは捨て去ることを断固お薦めします。
それでは本日は以上になります。
最後までお付き合い下さいましてありがとうございました。
では。
続けてこちらの「不動産投資は失敗する!!初心者は要注意!!物件価値が下落する6つの理由!!」をご覧下さい。
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