こんにちは、オタ助です。
本日は「インフルエンザ」と並び、冬の感染症として有名な「ノロウイルス」についてお話していきたいと思います。
毎年冬場になるとノロウイルスによる「感染性胃腸炎」や「食中毒」が大流行しますよね。
ノロウイルスへの感染というのは、ジツは1年を通して発生しているものなのですが、とりわけ11月から翌年の3月初旬辺りまでの期間が発生しやすいのでこの時期は一層の注意が必要です。
ぜひ予防を徹底し、ノロウイルスの感染から身を守りましょう。
今記事では、ノロウイルスの主な症状や潜伏期間などを詳しく解説して行きたいと思います。
それではさっそく行ってみましょう。
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ノロウイルスの主な症状と潜伏期間
通常の場合、ノロウイルスに感染すると1日〜2日で発症しますので、その潜伏期間は「24時間〜48時間以内」と考えられています。
ただし、感染したすべての人が発症するわけではなく、3割程度の人は感染しても発症までは行かないと言われています。
発症したとしてもその症状には個人差があり、あまり重症化はせずに「軽い発熱」や「軽い風邪程度」の症状で終わる人もいます。
では、ノロウイルスに感染し発症すると一般的にはどのような症状が現れるのでしょうか。
ノロウイルスの一般的な症状
ノロウイルスに感染し発症してしまった場合に見られる特徴的な症状は、
- 「嘔吐」
- 「下痢」
- 「腹痛」
になります。それも「ちょっとお腹の調子が悪いな…。」という時とは明らかに違う重度なものとなっています。
症状が重い場合は、1日に20回や30回もの下痢症状をおこして脱水症状に陥ってしまうこともあります。
あまり症状が酷い場合には入院し、点滴などの特別な処置が必要になりますが、そうならないためにも「経口補水液」などでこまめな水分補給を心がけてください。
ノロウイルスの治療方法
インフルエンザに感染してしまった場合は「タミフル」等の「抗インフルエンザウィルス薬」というものを使いウィルスを撃退しますが、ノロウイルスに関してはそのように効果を発揮する「抗ウィルス薬」は存在しません。
そのため、ノロウイルスには症状を軽減させる対症療法が行われます。
また前述の通り、ノロウイルスに感染し発症すると、下痢や嘔吐によって身体の水分が急激に失われ脱水症状を引き起こすことがあります。水分だけではなく、塩分を含んだ「経口補水液」でしっかりと身体を潤しましょう。
また下痢などによってウィルスを体外へ排出することが大切ですので、下痢止めを使用するのはやめましょう。
水だけで水分を補給すると逆効果!
身体から水分が失われてしまいますと脱水症状を起こしてしまうおそれがあります。
しかし、「汗をかいたら水を飲む」という行為には意外な落とし穴があるんです。
はい。ご存じの通り、私たちの身体から出ていく水分には塩分なども含まれます。
塩分などを補給せずに水分だけ補給してしまいますと、喉の渇きだけがおさまり、身体が「う〜ん!水分補給オッケー!」と勘違い(錯覚)してしまい、急激に脱水状態が進んでしまう危険性があります。
平たく言えば「体内の塩分濃度が薄まってしまう」というわけなんです。
水やお茶だけで水分補給をしていると、体内の水分と塩分などのバランスが合わなくなってしまいます。
すると身体は自発的に体内の塩分濃度を元の状態に戻そうと働きます。具体的には大量の尿を排出してしまうということです。
尿が大量に排出されれば体内の塩分濃度は元の状態に近づきますが、せっかく摂った水分も体内には吸収されないというわけなんです。
この状態を「自発的脱水」と言います。
十分に水分を摂取しているはずなのに、手足がつってしまったり、筋肉痛や痙攣といった熱中症の症状が見られる場合はこの「自発的脱水」を疑いましょう。
喉の渇きがおさまり水分摂取を嫌がる、または頻繁な尿意も注意が必要です。
ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスは冬場になると大流行するウィルス型の感染症です。これは冬場の気温と乾燥というのがウィルスにとって活動しやすい(増殖しやすい)環境にあるためなんです。
ノロウイルスというウィルスはとても小さいウィルスなのですが、とても感染力が強く数十個から100個程度の少量でも感染・発症します。
培養した細胞や動物実験でウィルスを増やすことも出来ないためウィルスを特定することが難しく、特に食品からの検知が困難なので食中毒やその感染経路の特定がなかなか出来ない状態なんです。
そのため前述の通り、ワクチンがなく、治療も対症療法に限られてしまうわけなんですね。
ノロウイルスは同型であれば再び感染することはありませんが、ノロウイルスには多数の遺伝子型があり変異しやすいため、別の型に感染してしまうことがあります。
ワンシーズンに何度も感染・発症することがあるのはこのためなんです。
具体的にどこから感染?
ノロウイルスへの感染は具体的には、人や食べ物などを介して起こります。特に飲食店を利用した際に感染することが多くこれが全体の68%にもなります。(仕出し弁当や旅館を含めると全体の88%)
【食品からの感染】
- ノロウイルスに感染している人、またはノロウイルスに触れた人が充分に手洗いをしないまま調理し、それを食べた場合。
- ノロウイルスに汚染された二枚貝(牡蠣など)を生食や十分な加熱処理をしないで食べた場合。
- ノロウイルスに汚染された井戸水などを不十分な消毒のまま摂取した場合。
【人からの感染】
ノロウィルスが大量に含まれる便や吐瀉物から人の手などを介した二次感染。
ノロウイルスに感染した人がいる家庭や共同生活施設などでの飛沫感染や接触感染。
外出について
インフルエンザなどの感染症には、法律で出席停止期間が定められています。
しかし、ノロウイルスに関しては定めがなく、明確な出勤停止(出席停止)期間はありません。
そのため、症状が治ったらすぐに会社や学校に行こうと考える人もいるかもしれませんが、下痢や嘔吐などの症状が無くなってからも、ウイルスはまだ体内に残っており、ウイルスの排泄は続きます。
ですので、二次感染を防ぐため、感染してから5日〜1週間経過するまでは外出は控え、家で過ごすことが望ましいと言えます。
ノロウイルスの予防方法
十分な手洗い
ノロウィルスの予防には手洗いが最も効果的です。
手洗いというのは物理的にウィルスを洗い流す行為ですので、調理や食事の前、トイレの後、外から帰ってきたときなどはよく洗いましょう。
手を洗うときも、手のひらだけではなく、指の間や爪、手の甲や手首まで入念に洗い、しっかりと洗い流しましょう。2度洗いは更に効果的です。
こちらの動画に正しい手洗い方法が詳しく紹介されています。特に小さなお子さんや高齢者がいるご家庭の方はしっかりご覧になってください。
食品は加熱、道具は消毒が基本
食品は充分に加熱してから食べるようにしましょう。具体的には85℃で1分以上の加熱が必要です。
また、台所の調理台やまな板、包丁などの調理器具も熱湯殺菌し、しっかりと消毒しましょう。消毒には「次亜塩素酸ナトリウム」が有効です。
残念ながら最近は一般的になってきた「アルコール消毒」はノロウイルスには効きません。
はい。そうなんですよ。ノロウイルスなどに有効な消毒はこのような「次亜塩素酸ナトリウム」になります。
ただしこのようにノロウイルスに有効な消毒も、そもそもの手洗い有りきなのは言うまでもありませんからね。
吐瀉物の処理には気をつけて!
ノロウイルスに感染した人の嘔吐物や便を処理する際は、かならず手袋をつけましょう。またビニール袋などに密封して捨てることも大切です。
吐瀉物などが衣服についてしまった場合は破棄するか、さきほど同様に熱湯や次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が効果的です。
ノロウイルスの初期症状と潜伏期間 まとめ
いかがでしたか?
本日は「ノロウイルスの初期症状と潜伏期間は!?軽い症状でも油断禁物!」と銘打ち、ノロウイルスの初期症状や主な症状、潜伏期間や感染経路について詳しく解説してきました。
これからの季節はカラッとして気持ちいいですが、同時にウィルス感染の危険性も高まっていきますからね。
ただし本文中でお話した通り、手洗いや次亜塩素酸ナトリウムの消毒でしっかりと予防することも出来ますので必ずこれらを実行してくださいね。
紅葉やハロウィン、クリスマスなど楽しいイベントも目白押しですので、体調管理には充分留意しましょう。
ではまた^^
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