こんにちは、オタ助です。
来年2018年早々に「つみたてNISA」が始まります。
「つみたてNISA」はジツに素晴らしい制度なのですが、「そもそもNISAって何だっけ?」という人も多いと思い、まずは「NISA」について詳しく解説して行こうと思います。(もちろん「つみたてNISA」についても別記事で詳しくお話しますからね!)
そうですよね。以前テレビCMで散々流れてましたので「名前だけは知っている」という方も多いと思います。
「NISA(ニーサ)」とは「少額投資非課税制度」のことで、年間120万以下の投資によって得た利益が非課税として優遇される制度のことです。
何のことだかわかりませんよね。笑
簡単に言えば、国がこんなことを言っているんです。
「あなたが銀行預金や貯金で眠らせているお金を株式などの投資に使ってみませんかー?」
「儲かっても税金は徴収しませんよー。お得ですよー。」
ということで2014年1月からスタートしたものなんですね。(2013年まではNISAではない「投資利益への課税を軽減する」制度がありました。この代わりといえば代わりです。)
すこし表現がポップ過ぎましたがこの制度はかなり凄い制度なんです。
金融庁の調査によると、「NISA口座」を開設する人は年々増加傾向にあり、平成28年12月時点での口座開設数は1,069万口座、総買い付け額は9兆4,756億円にもなり、まさにお祭り騒ぎです。
そうなんですよ。本当に凄まじい勢いなんです。
さらには「ジュニアNISA」も始まり、20代、30代、40代だけではなく未成年のNISA口座も増えてきているんですよ。
(ジュニアNISA口座開設数:19万口座 総買い付け額:289億円)
参照:金融庁公式サイト
今記事では、この「NISA」制度について、「完全初心者向けに」基本的な話をわかりやすく解説していきたいと思います。
お祭り騒ぎに乗り遅れてしまったあなたも、きっと追いつけるはずですから安心して読み進めてくださいね。
それではさっそく行ってみましょう。
レッツ、NISA!!
NISAは英国の『ISA(アイサ/Individual Savings Account)』をモデルに作られました。英国では1999年に導入され国策として非常に高い評価を得ています。 |
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NISAのイロハ。メリットは非課税と確定申告無し
まずはNISAの最大のメリットである「非課税」についてしっかり理解していきましょう。
このNISAの非課税については、けっこう勘違いしてる人もいるんですよね。実際、筆者の友人もトンチンカンなことを言っていたことがあります。
詳しく解説していきましょう。
そもそも何が非課税なの?
NISAのメリットとして挙げられるこの「非課税」ですが、これは「120万円までの投資」であれば「株式投資」や「投資信託」などで得た利益(キャピタルゲイン、インカムゲイン)の税金がかからない(非課税)ということです。
わかりづらいですよね。大丈夫ですよ。
ゆっくり説明していきますから安心して下さいね。
株式投資などにあまり詳しくない方はご存じないかもしれませんが、通常の「NISAではない普通の口座(特定口座・一般口座)」ですと、投資で得た利益には20%(正確には復興特別所得税を加えた20.315%)の税金がかかりますが、NISAの場合はそれが非課税なんです。
もう少し簡単に説明しますね。
例えばある銘柄(会社)の株式を100万円分購入したとします。
この株が160万円まで値上がりしたときに売却すれば、その「売却益(キャピタルゲインと言います)」は60万円ですよね。
しかし実際に自分が手にできる金額というのは「NISA口座なのか」「NISA口座以外なのか」で大きく変わってくるんです。
通常の株式取引の場合は前述の通り20.315%の税金がかかりますので、手に出来るお金というのは…。
- 売却益60万円にかかる税金:60万円×0.20315=121,890円
- 実際に手元に入る金額:600,000-121,890=478,110円
と、なってしまうんです。バッチリ課税されてますよね。(別途で証券会社に支払う売買手数料もかかります。)
これが「NISA」の場合ですと丸々60万円が手元に入ってくるというわけなんです。
そしてNISAのシステムでよく勘違いされるのが、「非課税になる対象」なんです。
意外と多い勘違いが「120万円までの売却益が非課税」と思っちゃってる場合ですね。
これはまったく違います。
売却益120万円までが非課税になるわけではなく、120万円までの資金で購入した株で儲けた売却益への税金が免除になるわけです。
120万円分の株を買って400万で売り抜ければ、その売却益280万円が非課税になるということです。
まぁそんなに上手く売り抜けられることはあまりないと思いますが…。笑
ちなみにここまで説明してきたとおり、NISAの売却益は非課税ですので確定申告の必要もありません。特にサラリーマンの方などは確定申告に慣れてませんから、そういう意味でもかなり嬉しい制度ですよね。
キャピタルゲイン:株の売却益(値上がり益)のことです。
インカムゲイン:配当金のことです。(投資信託では分配金) |
NISAにはちゃんと制限もある
NISAには非課税というメリットがある分、様々な制限があります。
NISAは1人1口座。投資金額は年間120万円
NISAは原則として1人1口座までしか口座は開設出来ませんし、投資金額にも上限があります。
NISA口座では年間で120万円までしか金融商品を購入することが出来ません。
また、その120万円という非課税の「枠」は、その年限りしか使うことが出来ないんです。仮に数十万円分余ってしまっても来年への繰り越しは出来ないことになってます。
また、一度株などを購入して、その株を売却したとしても「枠」は回復しません。再利用は出来ないんです。
例えば、NISA口座で90万円分の株を買うと、残りの非課税枠は30万円ですが、その90万円の株を売ったとしても非課税枠が120万円に戻るということはありません。その年のうちの残り枠はあくまで残り30万円で、枠が120万円に戻るのは翌年の1月になります。
※NISAは短期での売買の繰り返し(スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなど)には向かないです。
非課税の期間は5年間
NISAには期間についての制限も設けられています。
とある年に買った株の売却益や配当金が非課税になるのは、買った年を含めて5年間になります。
ここで注意してほしいことがあります。
これは、例えば2017年に買った株は2021年末まで非課税で運用出来る(売ったり保有したり)という意味で、「買った日から5年間」という意味ではありません。
つまり2017年1月に買った商品はほぼ丸々5年間非課税で運用出来ますが、2017年12月に買った商品の非課税運用期間はほぼ4年間ということになります。
5年を過ぎたらロールオーバー
NISAの非課税期間である5年を過ぎたときは、新たにNISA口座に入れ直して非課税のまま株を持つか(ロールオーバー)、それとも売却してしまうか、あるいは非課税ではない特定口座(一般口座)に移すかを決めます。
- ロールオーバーする
- 株を売ってしまう
- 特定口座(一般口座)へ移管
ロールオーバーをすると非課税扱いが継続します。
ただし前述の通り、1年間の非課税投資枠の上限は120万円ですので、時価で120万円までしかロールオーバーをすることは出来ません。
例えば100万円で買った株が200万円まで値上がりしている場合は80万円分は売却するか、もしくはNISA口座ではない特定口座(一般口座)へ移す必要があるわけです。
また120万円の枠いっぱいまでロールオーバーした場合は、その年の非課税枠を使い切ったことになり、その年に新たに非課税枠を使って株や投資信託などを買うことは出来ません。
ロールオーバーした金額が80万円であれば、40万円分はNISAで新しい商品を購入することが出来るということです。
なお、5年を過ぎて、特に何も手続きをしなければ自動的に特定口座に移管されることになります。
初心者向けNISAの話 まとめ
いかがでしたか?
本日は「NISA初心者がまずは知るべき話|税金がかからないって素晴らしい」と銘打ち、NISAのメリットを中心にお話しさせて頂きました。
まだまだお話しすることはたくさんありますが、まずはここまでにしておきましょう。
何となくでもNISAの概要は掴めましたか?
今回はNISAの良いところばかり書いてしまいましたので、次回はNISAのデメリットについても詳しく解説していきますね。
ではまた^^
「NISAのデメリット」についてはこちらの「NISAにだってデメリットはある!!特徴を理解して老後資金をドンドン増やそう!!」で詳しくお話しています。
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