こんにちは、オタ助です。
あなた…。
和牛…。好きですか?
焼き肉美味しいですもんね。筆者も大好きです。
お祝い事や、ちょっと頑張った後などにはよく焼き肉屋さんに行きます。
いわゆる「自分へのご褒美」というヤツですね。
そんな焼き肉などで提供される「和牛」ですが、一般的に等級で分けられている(格付け)のはご存じですよね?
ふむ。「やはり」という感じですね。
一般的な消費者全般の話として、この和牛の等級(ランク付け)には
かなりの勘違い(誤解)があるようです。
はい。そうなんですよ。
おそらくはステーキ店などの過度な宣伝、または飲食店を紹介する雑誌の影響が色濃く浸透してしまったことが原因だと思います。
今日はですね、そんなみなさんが勘違いしてしまっている「和牛の等級」について詳しく解説していきたいと思います。
何が何でもA5ランクのマーブル模様が良いという、「霜降り信仰」や「霜降り至上主義」はそろそろ卒業したほうがいいかもしれませんね。
これから解説していく内容をしっかり理解して、お友達にキチッと説明出来ると「ちょっとカッコイイ」かもしれませんよ?
それではさっそく行ってみましょう。
レッツゴー、和牛っ!! 明日、焼き肉にしよ…。
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和牛はA5ランクが最高級という大いなる勘違い
そもそもこの「和牛の格付け」は、その肉が「高級品なのか?」「粗悪品なのか?」ということを指し示す指標ではありません。
そうなんです。
みなさんが思っているような「A5だから美味しい。」「A3だからイマイチ…。」ということではないんですよ。
この格付けの本来の意味というのは「和牛の円滑な流通を促進することと、公正な取引を推進する」ことにあります。
つまり、どちらかというと私たち一般消費者に向けてのことではなく、業者さんにとってのものなんですね。
仮に私たち一般消費者がこの格付けを気にするのであれば、「旨いか?」「不味いか?」ではなく、
「この肉はどういう肉なのか?」ということになります。
詳しく解説していきましょう。
A5ランクの「A」の意味
まずは「A」について解説しますね。
ちょっとだけややこしいですがお付き合いください。
少しでも飲食店などで料理や経営に携わったことがある方でしたらご存じかと思いますが、
商品には必ず「歩留まり(ぶどまり)」というものがあります。
誤解を怖れず、初心者の方にもわかりやすく説明しますと、例えば同じ1000円でお弁当を2つ買ったとしましょう。
- 一方はけっこうガッチリとした高級そうな弁当箱に、中身はちょろちょろ。
- もう一方はすごく簡易的な弁当箱ですが、中身は大満足のボリューム。
この場合で言うならば、「中身ちょろちょろの前者」よりも「大満足ボリュームの後者」のほうが
「歩留まりがいい」ということになります。 注)cp(コスパ)とはぜんぜん違いますからね。
平たく言えば、歩留まりというのは「食べられる部分がどれくらいあるのか?」ということなんです。
※まったくの初心者さんへの説明ですので、本来の歩留まりとは多少ニュアンスが違います。歩留まりの計算式なども割愛します。
お店に話を置き換えてみましょう。
例えば居酒屋さんとか定食屋さんで鮮魚のお刺身などのメニューがありますよね。
当然お店はお魚を仕入れるわけですが、このとき仕入れるのは「お刺身状態」のものではなく、「丸の状態」のお魚を仕入れます。
そしてそのお魚を「お刺身状態」にさばいていくわけですが、お刺身として食べられる身の部分の以外に、当然「お頭」や「骨」といった本来捨てられてしまうような部分が出ます。
これを捨ててしまえば歩留まりは「悪い」ですが、捨てずに「煮付け」や「あら汁」にするなど工夫して売ることで、そのお魚の歩留まりはどんどん「良く」なっていくわけです。
「食べられる部分」が増えたわけですからね。
これが「歩留まり」という考え方になります。
さて、やや逸れてしまいましたが、和牛に話を戻しましょう。
このA5ランクの「A」というのは、まさにこの「歩留まり」のことなんです。
私たち消費者には関係無いと言ったのはまずコレが理由です。
だって買った和牛には基本的に骨なんてついてませんよね?笑
つまり、「A」だから良いとか「C」だから悪いというものではないわけです。
牛肉の取引というのは重さに重点を置いているんです。
この牛肉における、アルファベットの「歩留まり等級」とは市場で競りにかけられる「枝肉」の総重量に対して、「実際にはどれだけの肉が得られるか?」の目安なんですね。
「B」を標準として、「A」が標準より得られる。「C」は標準よりも少ないということになります。
すなわち、このアルファベットで格付けされた等級というのは、加工されたものを購入する私たち一般消費者には基本的(直接的)に関係ないということが言えるわけです。
歩留まりが「72%以上がA」、「69%以上72%未満がB」「69%未満がC」となります。 アルファベットの格付けにはこの程度の差しか無いんですよ。 |
A5ランクの数字の部分
ここまで、アルファベットで区別される格付けは「歩留まり等級」ということを解説してきました。
ではもうひとつの格付けである「数字の部分」からはどんなことがわかるのでしょう。
どちらかと言えばこちらの数字の部分のほうが私たち一般消費者が牛肉を選ぶ際の指標となるはずです。
この数字で分けられた格付けのことを「肉質等級」といいます。
この肉質等級が「5段階」に分けられていることは有名ですよね。
どのように評価していくのかと言いますと…
「サシの入り具合(霜降りの度合い)」をベースにして、
- 「肉の色艶」
- 「肉の締まり具合」
- 「肉のきめ細かさ」
- 「脂の色艶」
- 「脂の質」
などを加味し評価され、霜降り度合いが大きいほど数値が上がります。
ここで本記事のタイトルにもなっている「A5ランクとは肉の善し悪しを示すものではない!」という話になりますが、前述の通り「肉質等級」というのは霜降り度合いによって大きく左右されるわけなんです。
つまり、どんなに美味しくて素晴らしいお肉だとしても「赤身肉」に近づけば近づくほど格付けは低くなってしまうんです。(※牛肉の格付けというのは輸入牛肉は対象外になります。)
例えば、超高級ステーキとしてその名を轟かせる「シャトーブリアン」は、脂が少ないヒレ肉の中心部のことです。
コレを格付けに従って評価すると、おかしな事になってしまいますよね。
そもそも「霜降り」というのは、世界的にはとても珍しく、黒毛和牛などの和牛品種に見られる特有の肉質なんです。
ヨーロッパで最高級とされる品種には赤身肉が多いですし、肉の美味しさは、「香り」、「旨味」、「食感」などの他、食べ方や嗜好によって総合的に評価されるものですから、日本の「格付け」は一つの指標に過ぎないんです。
和牛はA5ランクにこだわらず好みのものを選ぼう
ここまで和牛を選ぶときには「格付け」に左右される必要はないということを説明してきましたが、誤解しないでほしいのは「A5ランクが悪い」と言っているわけではないですし、サシがたっぷり入った霜降りが悪いと言っているわけでもないということです。
霜降り肉には霜降り肉の美味さがあり、赤身肉には赤身肉の美味さがあるということなんです。
「格付け」はあくまで「指標」ですので「肉の善し悪しを指し示すもの」ではないんですね。
さてではどんなお肉を選んでいけば良いのでしょうか。
そうですね。
「気分」ももちろんそうですし、「好み」もそうですし、「どうやって食べるか?」という調理法もそうです。
選び方は「自由」だと思いますよ。
大切なのは一点だけで、「A5ランクが最高級という都市伝説」に惑わされずに、「その時の自分にベストなものを選択すればいい」ということだと思います。
筆者も「脂っこいものが食べたいなぁ…。」と思ったら霜降り肉をガッツリ食べたりしますし、「ステーキで肉の旨味をしっかり噛みしめたいなぁ…。」と思えば赤身肉を選びます。
国産ではないので今回の格付けの対象外にはなりますが「アンガスビーフ」というお肉はかなりオススメですよ。
アンガスビーフについてはこちらの「【西友】アンガスビーフはもう食べた!?激厚ステーキが断然美味い!!」に詳しく記載されています。 アンガスビーフには粗悪品もあります。買ってはいけないアンガスビーフのこともしっかり書いておきましたからね。 |
その時々の場面によって食べるお肉を変えていくのってけっこう楽しいものですよ。
参考までにですが「いわゆるサシの入った和牛」で焼き肉を楽しみたいのであれば「A3」が個人的にはオススメです。お肉と脂のバランスがとっても良いですよ。
A3熊本産黒毛和牛「藤彩牛」霜降りサーロインステーキ200g×3 [送料無料]
「肉食ってるなー。」も「脂の満足感」も同時に味わえますから。
和牛のA5ランクとは まとめ
少しだけ長くなってしまいましたがいかがでしたか?
本日は「和牛完全攻略ガイド!A5ランクとは肉の善し悪しを示すものではない!」と銘打ち、和牛の格付けについて解説させて頂きました。
意外と知らないこともあったのではないでしょうか。
お祝い事の時やテンションを上げたい時、スタミナをつけたいときなど、やはりお肉は欠かせませんからね。
あなたに一番合った和牛を選んでガッツリ食べちゃってくださいね。
ではまた^^